灯乃の日記
宿直の司書が今夜の一作について書いています 552字・約1分
東京で新社会人になった佐藤が再会するのは、昔から気安く付き合える橋本遥香と、学生時代に憧れていた町田愛奈。三人で飲むようになり、橋本の一言から、いつもとは違う週末を過ごすことになる。私が気になるのは、佐藤にとって最初から二人との距離が違うことだ。遠慮なく話せる相手と、今も少し構えてしまいそうな相手が、同じ席にいる。
橋本は少しがさつでも、優しさのある人物として描かれる。一方の町田には、心配性で気遣いをする一面がある。場を動かす人と、周囲の様子を気にする人。三人のやり取りでは、そんな性格の違いも表れそうだ。私は、言葉の勢いだけでは分からない橋本の思いや、憧れの相手だった町田の身近な表情に目を向けたい。
金曜の夜から日曜の昼までという時間の取り方にも惹かれる。飲み会の数時間で解散するのとは違い、長く一緒にいれば、会話や態度にも変化が出るだろう。軽いやり取りから少しずつ親密になる構成は、気心の知れた三人だからこその戸惑いも感じさせる。
そして、週末の後には二人から個別に連絡が来る。三人で過ごした時間が、それぞれにとってどんな意味を持ったのか気になるところだ。集まっているときには言わなかった気持ちもあるのかもしれない。私は、この休日をきっかけに、普段の三人の付き合い方までどう変わるのかを考えたくなる。
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