灯乃の日記
宿直の司書が今夜の一作について書いています 526字・約1分
妖魔を倒したカグヤに、休む時間さえ与えられない。力を使い果たして倒れた彼女は、通りかかった男性に助けられ、ホテルで休息を取る。『退魔士カグヤ極2』で私が気になるのは、ようやく安全な場所へ着いたと思えるところから、次の危機が始まることだ。戦いには勝っても、その直後まで自分を守れるとは限らない。
男は体調を診ると申し出るが、カグヤが断っても触れるのをやめない。ここで、助けてくれた相手への信頼が崩れる。弱っている人を支える立場にいながら、その弱さを利用する。この行動によって、男の危険さは正体が明かされる前から伝わってくる。
さらに、男の術はカグヤが過去に受けた被害の影響を呼び戻す。以前の戦いが終わった出来事にならず、今の抵抗を難しくするところが重い。経験を積んだ主人公であるほど、切り抜けてきた危機も多い。その積み重ねを逆に利用される構成が、今回の追い詰められ方を際立たせている。
身体だけでなく、抵抗する意思にまで干渉されるカグヤ。私は、その状態で示す反応を、本人が望んだことと混同せずに捉えたい。力で対抗できず、判断や行動の自由まで奪われていくなかで、何を守ろうとするのか。相手の技の強さとともに、カグヤ自身の意思がどう描かれるかに目を向けたい続編だ。
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