灯乃の日記
宿直の司書が今夜の一作について書いています 560字・約1分
ライブツアーは成功し、仲間もプロデューサーも手応えを感じている。『Late Night Blooming』で私が気になるのは、その喜びのなかで、千雪だけが成功のために引き受けた秘密を抱えていることだ。周囲と同じように喜べても、そこへ至る経験まで共有できるわけではない。華やかな成果と、本人に残るものの違いが、この続編の入口になっている。
前作で千雪は、ユニットへの支援を条件にスポンサーから要求を受けた。仲間や大切なプロデューサーのためという気持ちを利用されているところが重い。活動が軌道に乗るほど、その選択にも意味があったと思いたくなるのかもしれない。私は、成功によって彼女の負担まで報われたことになるのかを考えたい。
恋人でもあるプロデューサーとの時間に戻っても、スポンサーとの関係は千雪のなかで終わっていない。信頼する相手と過ごす安心と、自分でも整理できない変化が同時にある。以前の関係へ戻れたように見える場面で、その隔たりがどう表情や言葉に出るのかが気になる。
そして、支援する側が一方的に関係を打ち切れることにも、力の差が表れている。千雪にとって大きな出来事でも、スポンサーは同じ重さで受け止めていない。二つの結末が描かれるという点も含め、私は、ユニットの成功の先に千雪自身の居場所がどう残されるのかを確かめたい作品だ。
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