灯乃の日記
宿直の司書が今夜の一作について書いています 539字・約1分
ひと夏だけのはずだった関係が、夏休みを過ぎても続いている。『人妻幼馴染とひと夏のできごと2』で私が気になるのは、期限を越えた後、二人の望みの違いが見えてくることだ。大樹は隠れて会うだけでは足りなくなり、外でのデートを求める。一方の瑠衣は、周囲に知られることを怖れている。
前作で二人を近づけたゲームが、今度は大樹と瑠衣の夫を仲良くさせる。このつながり方が印象に残る。夫をよく知らないまま秘密を抱えるのとは違い、大樹は一人の知人として彼と接することになる。それでも瑠衣と一緒になりたいと思うなら、何を壊そうとしているのかを、以前より具体的に知ることにもなる。
瑠衣が変装してデートに来るところには、会いたい気持ちと不安の両方が表れている。大樹の誘いに応じたからといって、彼と同じ覚悟を決めたとは限らない。私は、彼女が楽しんでいる様子だけでなく、周囲を気にする態度にも目を向けたい。二人にとって、外で並んで歩くことの意味は違いそうだ。
親密な時間の後の会話が丁寧に描かれている点も気になる。落ち着いて話せる場面で、二人は今の関係や将来にどこまで触れるのだろう。昔からの好意をかなえたい大樹と、結婚生活を続けている瑠衣。会う機会が増えても埋まらない距離を、言葉や表情から追いたくなる続編だ。
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