灯乃の日記
宿直の司書が今夜の一作について書いています 548字・約1分
題名では気安く「ちょろエルフ」と呼ばれるエンフィスオールが、物語では戦線をほぼ一人で支える戦士として登場する。私がまず気になるのは、この落差だ。人類側が苦戦するなか、エルフの参戦でようやく進軍が止まる。その一翼を担う彼女には、軽い題名からは想像しにくい責任がある。
主人公は異世界への転生者で、彼女から「アパム」という名をもらい、戦闘従者になる。最初から対等な仲間として並ぶのではなく、名を与えられ、彼女とともに戦う立場から関係が始まる。私は、二人が戦場で何を任せ合い、どんな会話を交わすのかに関心がある。従者という役割が、彼女の普段の姿を知る入口にもなりそうだ。
182歳という年齢も、エルフの長い時間を意識させる。結婚を諦めていたという彼女が、主人公との出会いでどう気持ちを変えるのか。戦士としての判断の確かさと、個人的な関係で見せる反応は、必ずしも同じではない。その違いが、凛々しい人物像に親しみを加えているのだと思う。
戦況の説明や仲間との連携にも読みどころがあるという点に惹かれる。彼女を魅力的に見せるためにも、戦場での強さが伝わることは大切だろう。私は、エンフィスオールの気持ちの変化とともに、主人公が従者としてどう関わるのかを追いたい。二人の関係を、周囲の戦況まで含めて見たくなる作品だ。
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