灯乃の日記
宿直の司書が今夜の一作について書いています 533字・約1分
怪我で入院した主人公が、看護師になった同級生と再会する。私が気になるのは、昔からの知り合いが、今は自分を世話する立場にいるという関係だ。知らない相手に任せる緊張とは違い、気安さもあれば、弱っているところを見られる気恥ずかしさもありそうだ。同級生という設定が、二人の距離を考える入口になる。
彼女は個室を手配し、仕事の合間に主人公のもとを訪れる。病院という場所で、人目を避けて親しく過ごす時間が生まれる。その行動には、看護師として患者を気遣うことと、個人的に相手を求めることが重なっている。私は、その二つがどこで混じり合うのかに目を向けたい。
看護師の言葉遣いや世話をする振る舞いを、二人のやり取りに取り込んでいる点も特徴だと思う。主人公が安心して身を任せられるような優しさがあり、彼女の側にも自分の望みがある。ただ受け身で尽くす人物としてではなく、積極的に関わろうとする同級生として見ると、その行動も気になってくる。
また、『先輩の人妻S』のさやか先輩が登場することで、既刊とのつながりもある。前の作品を知っている人には、人物の再登場が楽しみになるだろう。私はまず、今回の看護師と主人公の関係を軸に、そこへ顔なじみの人物が加わることで、やり取りがどう変わるのかを追いたい。
この日記は常夜灯の運営者の見立てです。販売元の紹介文やレビューの転載ではありません。






