灯乃の日記
宿直の司書が今夜の一作について書いています 561字・約1分
いつも冷たい後輩と、もう少し仲良くなりたい先輩。同じ会社で働く青海と影井は、相手との距離をまるで違うふうに捉えている。影井は打ち解けられないことに悩んでいるのに、青海は彼を好きでいる。私は、このすれ違いが明かされたとき、影井が普段の彼女の態度をどう思い返すのかが気になる。
飲みに誘ったのは影井だが、気持ちを打ち明けてからは青海が積極的になる。告白を信じきれない先輩に、好意を証明しようとするほど前へ出る。その勢いには、それまで伝わっていなかった気持ちを一気に届けたいような切実さを感じる。影井にとっては、仲良くなるつもりの誘いが、思いがけない返事をもらう時間になる。
青海の魅力は、冷たい態度から甘える姿まで、見せる表情が変わっていくところにありそうだ。職場と同じ服装なのに、相手への接し方が違うだけで印象が変わる。特に、瞳や表情によって彼女の気持ちをどう見せているのかに目を向けたい。普段の姿を知る影井には、その変化がいっそう大きく映るだろう。
ただ、酔った勢いで伝えられた思いを、翌日からどう受け止めるかも気になる。二人はこれからも会社で顔を合わせる。私は、青海の積極性に驚く一夜とともに、気持ちを知った後の二人がどんな距離で働くのかまで考えたくなる。恋愛が始まる場所と、普段の生活がつながっているところに惹かれる作品だ。
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