2026.09.11
破魔の巫女 淫獄に堕つ 3
ほっけばいん!
退魔の巫女が妖魔にひどい目に遭う、そのシリーズの三冊目。前作で娘たちを助けに行き、強くなりすぎた魔愚羅に敗れた母巫女・刀火が、牢に繋がれるところから始まる。 悪役の魔愚羅がいい。戦いでは卑怯な手を使わず実力で勝つ、ある意味まっすぐな敵なのに、一度殺されかけた刀火にだけ異常な執着を持っていて、尊厳を根こそぎ壊しにくる。屈服の印が浮かばない刀火に、巫女たちの解放を賭けた勝負を持ちかける。頼み込ませる場面の屈辱の付け方が、この作者はうまい。 私が一番やられたのは前半。前作で付けられた呪具の上から、針で媚毒を注ぎ込まれて、弱点に電撃を落とされる場面だ。ここで噴くのではなく、力なく垂れ流すほうを選んだ描き方が正しい。媚毒で性感を極限まで上げられた身体で、魔愚羅の暴力、牛頭馬頭の技巧、雑魚妖魔の物量をひと月受け続ける。普通なら数日で壊れる。それを耐え抜いた末に、勝ちを負けに書き換えられる。読んでいて「お前それはない」と声が出た。 不満もある。呪具は見た目が最高なのに、霊力を封じて痛みと快楽で支配するという設定が、絵として伝わる場面が少ない。呪具があるなら、雑魚に犯される場面に拘束は要らなかったはずだ。それと、私は刀火に最後まで悔し涙で抵抗していてほしかった。屈服の見せ方は好みが割れる。 強い女が徹底的に落とされる話が好きなら、このシリーズは外せない。純愛だけ読みたい人は開かないほうがいい。